同母兄妹に、これも但馬皇女との相聞が万葉集に収録されている、
兄の穂積皇子と斎王になり後に六人部王と結婚した妹の田形皇女が
また「万葉集」に、紀皇女が高安王と密通して彼が伊予国に左降された
とあり、恋多き奔放な皇女の印象が浮かび上がってきます。
ただ、高安王とのかなりの年齢差から、現実として二人の恋愛は不可能ではないかとする説もあり、不明確な点が多く、何かと謎の多い皇女のようです。
「万葉集」巻第三 三九〇 譬喩歌
軽の池の汭廻行き廻る鴨すらに玉藻のうへに独り宿なくに
意味 軽の池の浦を泳ぎ回る鴨ですら玉藻の上に、
一人で寝ない事ですのに。
「万葉集」巻第十二巻 三〇九八 おのれゆゑ詈らえて居ればあお馬の面高夫駄に乗りて来るべし