万葉集巻第十巻 一九八七 片搓りに糸をそあが搓るわが背子が
花橘を貫かむと思ひて
意味 私だけの片思いで、片より糸をよる。あの人の花橘を薬玉に貫こうと。
恋する人の家に咲く、橘を薬玉に貫こうとするというのは、
恋する男性の心をこうして繋ぎたいという気持ちの、
表われのようです。何となく、可憐な乙女のイメージが浮んできます。