「万葉集」巻十一 二五六五 花ぐはし葦垣越しにただ一目相見し児ゆゑ千遍嘆きつ
意味 花の美しい葦の垣根越しにたった一目見た児のために、
幾度も会えない事を嘆くよ。
文法通りに、直訳するとこういう意味になりますが、
やはり、この「花の美しい垣根」というのは、男性が一目見て心奪われた、
恋しい女性の事を暗示しているのだと思われます。
「花ぐわし」というのは、「花のように美しい」という意味で、
「葦」にかかる、枕詞だそうです。
花のように美しい、乙女への男性の激しい恋心を歌っているのでしょう。