生没年不詳。
「万葉集」巻第四 六六五 向かゐて見れども飽かぬ吾妹子に
立ちわかれ行かむたづき知らずも
意味 向かい合って見ていても見飽きぬあなたに、
今や立ち別れていこうとする。術もない思いよ。
六七二 倭文手纏数にもあらぬ命もちなにかここだくわが恋ひわたる
意味 倭文織の腕輪のように、ものの数でもない命を持って、
どうしてこのように恋い続けるのだろう。